仕事

立ち止まらないと見えない景色。フリーランスになって初めての長期休暇は発見の連続だった。

フリーランスになってから初めての長期休暇を取得した私。この機会を利用して、ずっと行きたかったスペインとモロッコの周遊旅行に出かけました。この経験から、仕事への感謝や視野の広がりなど、さまざまな発見がありました。

今回は、私が3週間の長期休暇を取得するためにやった準備や経験を具体的に紹介します。休暇取得は勇気がいるものですが、少し時間をとって立ち止ったからこそ見えてくる景色がありました。

私のフリーランスとしての働き方

オシャレな会議室

私はフリーランス2年目、ライティングやSNSの運用代行が主な仕事です。クライアントさんと長期的に仕事をする継続案件が大半を占めています。

パソコン1つでできるという魅力を活かして、自宅やカフェ、旅先など好きな時に好きな場所から仕事をしています。

いつでもどこでも仕事ができるフリーランスだからこそ取得した長期休暇

長期休暇を取得しようと考えたきっかけは、仕事を考えない時間を確保して、頭の中をリセットしたかったからです。

パソコン1つで仕事ができるゆえ、いつでもどこでも仕事ができます。だからこそ、しっかりと休みを取り、思いっきり頭の中をリセットしてこようと思いました。

長期休暇を取るために準備したこと

私のクライアントさんは、ありがたいことに自由な働き方に理解がある方ばかりです。長期的な取引から一定の関係値構築ができていたこともあり、今回の長期休暇取得が実現できました。

とはいえ、3週間という長いお休みには準備が必要です。今回の長期休暇取得にあたり、クライアントさんへのお休みの連絡と休暇前後のスケジュール管理をしました。

長期休暇の報告

休暇の日程が決定したタイミング(休暇の約3ヶ月前)で、長期休暇を取得する旨を連絡。その際に、休暇中の連絡可否や、日本との時差も伝え、休暇の約1ヶ月ほど前には、リマインドの連絡をしました。

スケジュール管理

ライティングの記事本数の調節や、SNSのディレクション業務や投稿業務の前倒しなど出発1ヶ月前くらいからスケジュール管理を徹底。

他にも、休暇後に対応できる記事の納期や、SNSの投稿予約進捗などタスク状況を事前に細かく共有しました。密なコミュニケーションを取り、タスクが宙に浮いた状態のまま休暇に入らないように心がけました。

長期休暇中の過ごし方

ラクダの影

旅行が大好きな私は、3週間の長期休暇でずっと憧れていたスペインとモロッコ周遊旅行を満喫しました。

ヨーロッパの街並み

モロッコでは、サハラ砂漠でラクダに乗ったり、マラケシュのスークで買い物をしたりと終始ワクワクと……!スペインでは、サグラダファミリアを観光したり、トレドの絶景を目の前にピクニックをしたりとスペインの都市と自然を大満喫してきました。

「いつかやりたい!」「いつか自分の目で見てみたい!」をいくつも叶えられ、好奇心が刺激される日々。スーツケースが壊れるやお腹を下すなどのトラブルに見舞われましたが、「充実」という言葉では足りないくらい充実した旅でした。

長期休暇を取得してみての発見

長期休暇は、楽しい旅行の思い出以外にも、自分の新たな可能性や人間性、自分の当たり前が当たり前として通用しない世界の再認識などたくさんの発見がありました。

1.長期的な目線で自分を見つめ直せた

緑あふれる公園

普段は目の前のことに精一杯になってしまい、一度立ち止まって、今後どうして行きたいのかや、自分の心の中にある本質を捉えることは、意外と難しいもの。しかし、知らない世界の文化や価値観などの多くの刺激をもらえる海外旅行では、自ずと長期的な時間軸で自分と向き合えます。

特に長時間の飛行機移動は自分と向き合う絶好の時間。窓から流れゆく雲を眺めながら、モニターで飛行位置をぼーっと見て、「今後どうして行きたいのか」「このままの方向性で仕事を続けていくべきか」「何のためにこの仕事をしているのか」と日々なんとなく考えている悩みを棚卸しして、じっくりと思考できます。

じっくりと考える中で、自分について大きな発見が2つありました。

1つ目の発見は、言語が好きでもっと学びたいと思っていることです。言いたいことが言えず、理解できない瞬間や、より深く話したいのに実力不足で話せない葛藤と言語の壁に隠れている語学の面白さです。これを発見した時、自分の根底にあった言語への好奇心が開花したような感覚がありました。旅行程度であれば不自由なく英語でコミュニケーションが取れる私ですが、今回の旅行では「スペイン語やフランス語を改めて学んでみたい」「英語をもっとレベルアップさせたい」と言語への探究心が湧きました。

2つ目が、私が旅行に行きたいと思う理由は、楽しいからだけではなく、自分の世界や許容範囲が広がり、人生が生きやすくなるからだと知りました。今回の旅行でも、コンフォートゾーンを抜け出し、モロッコの活気や出会う人々の仕事スタイルなど知らない世界を見てみる・体験してみることで「のんびり仕事をしてみてもいいな」「将来のことを考えすぎず、今を全力で楽しもう」と考え方が変わる瞬間がありました。

2.仕事があるありがたみを実感

会社員はある程度の安定が保証されていますが、フリーランスは常に自分の身は自分で守らなければなりません。今月までやっていた仕事が急になくなることもあれば、思わぬトラブルで収入が激減することもあります。

今まで、日々の仕事に感謝しているつもりでした。しかし、今思えば、仕事に対するありがたみまでは実感できず、ただお金を稼ぐ手段となりつつありました。現状に胡座をかいていたのです。

長期休暇の取得を快く受け入れてくださり、帰国後も継続して仕事ができるのはこの上ない恵まれた環境です。仕事への感謝の気持ちを再認識したことで、1つ1つの仕事により真摯に向き合い、愛を持って取り組めるようになりました。

3.目の前のことに全力投球できる

教会

仕事をしながら旅行をすると、どうしても頭の片隅でタスク整理をしてしまいがちです。目の前の旅行を全力で楽しみたいのに、「ホテルに戻ったらあのタスクを片付けよう」「明日はあの案件の納期だ」と頭の片隅でタスク整理をしてしまい、楽しみきれない経験が過去にありました。

しかし、今回の旅行では仕事を忘れ、目の前のことを全力で楽しんでいる自分がいました。長期休暇だからこそ、旅行に集中でき、日本とは異なる街の作り方や、その地の文化に基づく行動習慣など些細なことにも気づき、たくさんの発見がある旅行になったように思います。

4.世界は広く、生き方は人それぞれ

海外旅行をしていると、文化やバックグラウンドの異なる人と出会います。「アルゼンチン出身だけど、今はオーストラリアに住んでいる」「今夏からスペインで仕事をする」という声を度々耳にしました。
私は「海外で暮らすのは自分には無理、大変」と決めつけていましたが、世界に目を向けて見ると固定観念に囚われているだけだと気づき、少しだけ視野が広がりました。

「年齢はただの数字だ」「ネットの情報は、実際に足を運んでみないと本当かわからない」など忘れていた当たり前のことを言われ、ハッとしました。

この経験から、世界は広く、生き方や考え方は人それぞれ、自分らしく生きてもいいのだと再認識。つい周りと比べたり、人からの目を気にしたりすることがありますが、自分らしい生き方を見直すきっかけになりました。

長期休暇を取得してみて

この長期休暇は、私にとって自分自身の理解を深める発見と知らない世界を知るという刺激の連続。とてもリフレッシュでき、今後は「人との出会いを大切にしながら、他者と比べず好きな場所で自分らしいキャリアを築いていきたいな」と少し将来が見えてきたような気がします。また今後、仕事を頑張る活力にもなりました。

今後の仕事と休暇について

仕事については今の働き方を維持しつつ、さまざまな案件にチャレンジし、自分の得意分野をより明確化していきたいです。ずっと住んでいる地元を離れ、新しい土地で生活を始めてみるのもいいのかなと漠然と考えています。

今後は年に1回くらいのペースで、目的を持った休みを断続的に取得する予定です。休暇で自分をアップデートし、日頃の仕事と真摯に向き合っていきたいです。

フリーランスになって初めての長期休暇は、休みを取ることの大切さを再発見させてくれるものになりました。

仕事でなかなか休まらない人は、これを機会に休暇という選択肢もいかがですか。

ABOUT ME
kanako
旅行とカメラが大好きなフリーランス。高校時代の留学をきっかけに「人の視野を広げられる人になりたい」と思い、外に出るきっかけ作りや様々なことを知るきっかけ作りをできればと思っています。取り扱いジャンル:旅行/グルメ/人材/マーケティング 職務経歴:アパレル/広告代理店